キース・ジャレット(Keith Jarrett)。あんまり大御所過ぎて、いまさらという感じがハンパないアーティストですよね。でも、僕の個人的音楽人生の中では、この曲はハズせない、1曲です。
学生の頃、6年も在学している先輩から、「おまえさあ、ちょっとこんなの聴いてみない?」と言って渡されたLPがこれでした。
- アーティスト: Keith Jarrett
- 出版社/メーカー: Ecm Records
- 発売日: 1999/11/16
- メディア: CD
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誰それ。モノトーンのジャケットにはアフロっぽい髪型の人が下を向いて写っています。民族音楽系?でも、PIANOって書いてある。ウェーと思いながら、下宿に戻って、針を落としました。
頭を突き抜けた衝撃は、筆舌に尽くしがたいものでした。
そりゃあ、全然期待していなかったとか、嫌々針を落とした、という事情は多分にあるでしょうけど、こういった音楽が存在するんだというインパクトはものすごかったです。以来、好んでキースのアルバムを聴くようになります。彼のアルバムには、このほかにも、聴いていて心地よい曲はたくさんありますが、当時、これを上回る感動を与えてくれるモノはこの世にはないとさえ思ったのでした。
その頃、僕の周りにはキースのことを知っている人は少なく、自分だけが知っている秘密という感覚もあって、聴きふけっていたのだと思います。
それから、10年。1986年のとある車のCMでこの曲の冒頭部分が使われます。
「静かなる走りの余韻」
いや、なんとなく使いたくなるのはわかりますけどさ。せっかくの僕の秘密をみんなにばらさないでーと、悲鳴を上げたくなるような気持だったのを覚えています。
その頃は、結構周りに彼を知っている人いたんですけどね。
そういう、昔ばなしでした。
でわ、また。